概要
技術書典16にサークルとして初参加したので、感想やノウハウを備忘録としてまとめる。
感想
本を作るのは大変
同人活動がそもそも初めてだったのだが、まず「本を作る環境」を作ることが大変だった。TechBoosterのReVIEW-Templateのコードを読み込み、
それを元に自分が使いやすいように整備した。それについての詳細はZennの記事にまとめた。
本のサイズは?余白は?ページの通し番号は?それらを適切に一から整備するのは非常に厳しい。よくわからない人はTechBoosterのReVIEW-Templateを使うのが一番だと思う。
ただし、それでも設定ファイルやReVIEWの仕様を理解する必要があり、ビルド設定やPDFの生成方法等もWebのエンジニアじゃないと馴染みがなくて辛いと思われる。
本文を書くだけである程度綺麗に出来上がるフォーマットが欲しいところ。
そして本文を書くのも当然大変で、自分の場合は目標としていたページ数まで到達しなかった。
初回ということでそこまで無理しないように作ったが、次回はもう少し構成を練ってページ数を増やすようにしたい。
本を売るのも大変
まず宣伝をしないといけない。マーケティングの一番最初は認知から始まる。
自分の場合はTwitterを使ってフォロワーを増やし、イベント当日にはそのフォロワーに宣伝を行なった。
また、お品書き画像を作ったり、当日の運用を考えたりと、本を売るためにはかなりの労力が必要だった。
得られるものは大きい
それでも、技術書典に参加して得られるものは大きい。
自分は今まで在庫を抱えるような商売をすることはリスクの大きさからなるべく避けてきた。
今回初めて同人活動とはいえそのような経験をして、かなり勉強になったと思う。
そんな大量に儲けが出たわけでは無いが、初めてで赤字ではないだけ御の字というところだろう。
オフラインも終了したら赤裸々に収支を公開したい。
ノウハウ
入稿フォーマットや締め切りをなるべく早めに確認する
同人イベントに参加したことが無い場合、印刷所の入稿フォーマットや締め切り等の情報を特に早めに確認しておくべき。
日光企画においては以下で、表紙テンプレートはここからDLして編集した。
本文の方は前述のテンプレートから生成すれば問題なかった。
印刷の専門用語が全くわからないばかりか、デザインの知識もないので、非常に時間がかかった。
表紙、本文共に入稿フォーマットは必ず最初に確認しよう。
PhotoshopやIllustratorが無くてもなんとかなる
自分の場合は互換のAffinity Publisherを使ったが、簡易的な表紙デザインであれば無くてもなんとかなる。
他のデザインソフトでも同様だろう。ただし、最低限psd形式が読み込める方が良い。
とはいえ余裕があるならデザイナーに依頼するのが一番ではある。デザインは難しい。
今回はロゴとかヘッダーとか色々なクリエイティブも一緒に作成した。統一感を持たせるのはかなり大変だった。
宣伝はなんだかんだX (Twitter)
現状最も認知が稼げるプラットフォームはXであるから、それをやらない手はない。
2ヶ月前あたりから意識して、1ヶ月前あたりからはフォロワーを増やす動きを意識的に行なった。
具体的にはツイート頻度を増やしたり、いいねやフォローを行なったり。
個人的にはプロ驚き屋には絶対なりたく無いという思いもありかなり辛かった部分だが、なんとか上手くバランスを取れたと思っている。
また、お品書き画像は必ず作るべき。SNSでの宣伝には欠かせないし、当日ポスター的に飾って宣伝するのにも使える。
当日の設営
今回は技術書典の手ぶらセットというものを申し込んだため、以下は用意されていた。
- テーブルクロス
- マッキー
- 決済QRコードが書かれた紙とスタンド
- ポスター的なもの
- マスキングテープ
- 色々なものを立てかけられる簡易スタンド
- デコレーションシール
それ以外にも色々と準備した。
まず何らかの形でお品書きポスターは用意しておくべき。こなれている感はかなり売り上げに関わるんじゃ無いかと思っている。
また、本は見本用に何冊か用意し、透明ブックカバーをつけておくと良い。見本だけ見て買わない人もいるが、そういう人は買っても満足してはくれないので、見てくれただけありがたいと思っておくべき。
あとは名刺を作って本と一緒に配ったり、ぬいぐるみを置いておいたり、モバイルディスプレイで画像をスライドショーしたりしてとにかく目に止まるようにした。
現金決済には対応しておくべき……は古いのかもしれない
現地の電波障害や、そもそも公式後払いに対応していない方のために、現金決済は可能な限り対応しておくべき……と思っていた。
私は先人に倣い、パスワード付きのZIPファイルを用意しておき、購入者にパスワードを記した紙を渡すことで対応できるようにした。
しかし、実際は特に何の問題もなく全員が公式後払いでの決済をしてくれた。
1人だけ現金決済を希望された方がいたが、お願いしたら後払い決済にしてくれた。後払いはキャンペーンもやっていたので非常にありがたかった。
もはや現金は対応しなくても良いのかもしれない。
おわりに
今回は技術書典16にサークルとして初参加して、得られたノウハウをまとめた。
次回はもう少しページ数を増やして、より多くの人に読んでもらえるような本を作りたい。
まだオフライン開催は続くが、オフラインも終了したら赤裸々に収支を公開したい。
この記事が誰かの参考になれば幸いです。
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